ACPで話し合うこと


あなたにもしものことがあった時。
医療従事者は、意思を表示できなくなってしまったあなたの周りの人に「選択」を問います。
胃瘻はつくりたいですか?人工呼吸器はつけますか?心臓マッサージはしますか?ーーーーー

「心臓マッサージなんて痛いからしたくないよなぁ」「みんなに見守られていたいなぁ」
「できることはなんでもやってほしい」「大切なイベントが終わるまではなんとしても命を繋いでほしいんだ」
その考え方は千差万別。

元気なうちから、選択肢を決めてチェックボックスに線を入れてサインして・・・なんてこと、できません。

だからこそ、大切なのがACP。

『あの人だったら、きっと、こうするよね』
そんなあなたの大切な最期の在り方を、納得して選ぶために、
元気なうちから周りの人にあなたの「考え方」をシェアしていくことが大切です。

考えは変わってもいい。むしろ変わるもの。

だからこそ、何度も話し合い、そしてその都度記録しておくことが推奨されています。
おおがい内科医院では、医療従事者を交えた話し合いと記録を通して、
どなたでも相談しやすく、何度でも見直せる継続的なACPを支援します。

医療機関内での実施

ACPは主に医療・介護現場での意思決定支援の一環として位置づけられています。当院では院内にACP外来を設け、医療者や関係者を含めた継続的な話し合いを支援します。

記録と保管

日本ではACPに関する法的な文章は存在しませんが、厚生労働省のガイドラインではACPの記録が推奨されています。当院ACP外来ではACP内容を記録し保管します。

だれでも相談OK

病気がない人や若い人も将来の医療の意思表示をする方法はあります。家族や任意後見人、信頼できる人に医療の意思決定を任せることを考えている場合はご相談ください。

ACP外来の流れ

ACPはいつでも、なんどでも、どんな頻度でも実施することができます。
期間を決めてSTEPごとに実施してもよし。あるSTEPを繰り返してもよし。
あなたがあなたらしさに向き合うことができるACPを自分で作っていくことが大切です。

STEP

第一回「あなたはどんな人?」

いちばん最初のACPは「あなたがどんな人か」確認する話し合いを行います。
家族や周囲の人に向き合って改めて話すことで、あなたがどう生きたい人なのか伝える土台を記録します。


STEP

第二回「人生で大切なことは?」

2回目のACPは「大切にしている価値観」や「これまでに成し遂げたこと」「これからやりたいこと」などを具体的に確認していきます。
どんなことが得意で、どんなことが苦手か。人生でどんなことを大切に思っているのかを言語化して記録していきます。


STEP

第三回「もしものとき、どうする?」

3回目のACPは実際の医療現場ではどのような最期を迎えるパターンがあるのか学習しながら、自分が万が一そうなったときにえらぶ選択肢についてぼんやりと一緒に考えていただきます。意思決定を誰に託したいかも含めて記録します。


STEP

第四回「大切な人と話しておくために」

これまでACPに参加してくれている人以外にあなたの考え方を伝えておきたい人がいないか確認する話し合いを行います。
考え方をシェアしたい人が増えるとあなたの選択肢も再考されることがあるため改めて意思決定の方針を考えて記録します。


STEP

第五回「あなたらしい最期とは」

現時点での具体的な希望を記録します。自宅・病院・施設などどこで最期を迎えたいか。人工呼吸器や心臓マッサージは希望するか。
食事が食べれなくなったときの栄養経路や、飲み込みが悪くなったときの食事の楽しみ方。そしてどのような形で見送ってほしいのか。
このSTEP5のACPを何度も繰り返し記録し、何度も見直して追記していくことで、あなたのACPをブラッシュアップしていきます。


ACP外来

看護師を含めたACP自費 20分  税込 4,400円
医師を含めたACP自費 20分  税込 8,800円
追加5分ごと自費  税込 1,100円

■ACP外来 免責事項
当院のACP(アドバンス・ケア・プランニング)外来では、患者様およびご家族が将来の医療やケアについて考え、話し合う機会を提供いたします。
本サービスをご利用いただくにあたり、以下の免責事項をご確認ください。

1. 医療判断の最終決定について
ACP外来での話し合いは、患者様の価値観や希望を整理するためのものであり、特定の医療行為や治療方針を強制するものではありません。最終的な医療判断は、患者様ご自身、またはご家族、主治医と協議の上で決定されます。

2. 法的拘束力について
ACP外来で作成する書類(サインや意向書など)は、患者様の意思を尊重するためのものであり、法的拘束力を持つものではありません。医療現場での判断は、状況に応じて主治医や医療チームによって最適な対応が検討されます。

3. 意向の変更について
患者様の価値観や健康状態は時間とともに変化する可能性があります。ACP外来で話し合った内容や記録した意向は、いつでも変更可能です。変更をご希望の場合は、改めて主治医やご家族と話し合いの機会を持つことを推奨します。

4. 個人情報の取り扱いについて
ACP外来で収集した情報は、患者様の意思決定をサポートする目的でのみ使用し、法令に基づき適切に管理いたします。第三者へ無断で提供することはありません。ただし今後の医療の発展のために匿名のデータとして臨床データや聴取した内容等を研究・教育・学会・論文報告・医学書への掲載等に使用することがあります。

5. 治療方針の確約について
ACP外来での話し合いは、将来の医療やケアについての希望を整理するものであり、特定の治療や延命措置の実施または中止を保証するものではありません。実際の医療現場では、患者様の健康状態や医療チームの判断により、最善の治療が提供されます。

6. 責任の制限について
ACP外来での話し合いの内容に基づいて発生したいかなる結果についても、当院は責任を負いかねます。患者様やご家族の意思決定に関しては、十分にご理解の上、ご利用ください。